院長周辺雑記(36:2009年11月分)




(09/11/4水曜分)
午後は、産業医活動予防医学活動の日。マツダボンゴブローニーに、看護婦さん4名と季節性インフルエンザワクチンと処置器具を載せて、トーカドエナジー白石工場さんへ出向く。2時から3時まで、私は安全衛生委員会に出席し、新型インフルエンザに少し蘊蓄をたれ、看護婦さんたちは、カフェテリアの一部のパーティションで区切られた一画に接種場所を準備する。3時より接種を開始し、約八十数名の接種を4時過ぎには終える。トーカドエナジー白石工場さんでの集団接種は今回が初めてだが、長年の陽光園さんでの集団接種で身に付いたが冴える。ワクチンシリンジに注射針をセットし0.5mLに調製・皮膚消毒用の酒精綿を用意(ヒロ子さん)・予診表で個人の確認(幹子さん)・検温して予診表に記入(幹子さん)・予診表を参考に問診と必要有れば診察・予診表に接種可能の記入医師署名捺印・利き腕の確認(久子さん)・反対側の上腕伸側皮膚の消毒(久子さん)・ワクチン接種・接種部を酒精綿で圧迫し、揉んで貰うよう指示(久子さん)・刺入部のブラッドバンでの保護(葵さん)・接種10分後の血圧測定(葵さん)と、流れ作業で行う(太字が私の作業)。終わったところで、トーカドエナジーの担当さんより暖かいコーヒーを頂き、ホッとする間もなく帰院。戻ってからの自費カルテへの記入・予診表の綴じ込み・整理の仕事があって、看護婦さん達には案外と大変なのだ。
たまの院外医学活動は、私にとっては息抜きとなるが、看護婦さんたちにとっても同様であろう。



(09/11/6金曜分)
割烹 大上の店主今井紘一・今井大助さまより、懇願していた10月22日の木曜会御献立品書きが届いた。
10月の木曜会は、当番幹事の引地功侃(よしなお)先生が「秋満喫の賞味会」と銘うって開催されたので、色々趣向をこらしたお料理がでて満足であった。
先付 : わかさぎ甘辛煮 山芋かつを 小松菜菊花なめ子合え
向付 : 活油目湯引き
椀盛 : 帆立はんぺん たらばかに 薄焼卵子手網造り 丸大根凍薄造り 木のメ 生しいたけ
八寸 : 鰻巻だし巻 車海老みのむしあげ 栗渋皮だき 松葉ぎんなん れんこんもち
煮物 : サーモンムース柿 へた木くらげ 親芋 舞茸 青味ほうれんそう
強肴 : 鯨ほほ肉 しょうがわりしたしょうゆ カナダ産松茸どびんむし ゆず
留 : 高野本店甘たれうどん 天然大なめ子 全卵
焼物 : 鰆西京焼 横盛り紅玉焼林檎
割烹 大上は、全国的に片倉御膳で有名なそうだ。



(09/11/7土曜分)
土曜の仕事を終え、15時半頃から院長室で発泡酒3本半のんで昼寝していたら、17時頃か?さだかでないが、家電話がしつこく鳴る。確か留守電にしているはずだが、しつこく鳴る。出てみたらSECOMさんに登録していたIPフォンの回線で、SECOMさんの仙台の番号であった。いわゆる寝ぼけ眼で家電話に出てみたら、詰問調に姓名とハウスナンバーを答えろと言う。答えて正解だったので、SECOMさん仙台は「今お宅の無線回線が切られている」と教えてくれた。ビックリしてしまった。電話中にも、白石発のSECOMさん隊員が到着し、アイフォンをガンガンならす。表の門扉内側まで走っていったら、SECOMさんの車で到着した一人隊員さんも、身分証明書を示したうえで、同様のトラブルのようだと話してくれた。今のところ何の被害はありませんと告げ、門扉を開けて、院長室まで案内。暫くPDA?と携帯で社内との交信して調べると、当院に設置してあるSECOMさんボックス内の、無線電送装置(=いわゆる携帯)のダウン故障とわかる。「後日(月曜日)取り替え修理に来ます」とのことで、SECOMさん隊員は、出動伝票を書いて渡してくれて、帰隊となる。迅速・的確な対応するSECOMさん隊員には感心して、感謝の念で思わず冷えたジョージア缶コーヒー2本を渡す。快く受け取って下さり、更にSECOMさんへの信頼が増してしまった。
QLife『口コミ』ではないけど、SECOMさんは良いよ。アルソックさんは知らないけど。



(09/11/10火曜分)
夜は、公立刈田綜合病院内科の堤栄克先生を座長とした白石市医師会学術講演会(ホテルパレスリゾート白石蔵王)=東北大学大学院医学系研究科 腎・高血圧・内分泌学分野 講師:小川 晋 先生の講演『Appropriate Insulin Secretion・・・適切なインスリン分泌・・・の再現を目指して』に参加した。
講演に先立って、萬有製薬株式会社12月発売準備予定の新製品紹介「選択的DPP-4阻害剤 『ジャヌビア錠25mg・50mg・100mg』について」があった。これは、講演演者 小川 晋 先生が糖尿病薬剤の理想とされている「血糖依存的に血糖コントロールを改善する」薬剤であり、期待の新薬である。作用機序は「食後に消化管より血液中に分泌される『インクレチン』を3割以下に失活させる血液中DPP-4を選択的に阻害し、血液中の活性型インクレチンを増加させることにより、活性型インクレチンが内因性インスリン分泌促進・グルカゴン分泌抑制して、結果的に血糖依存的に血糖値が低下するので、糖尿病での血糖コントロールを理想的に改善する」という新しい発想から開発されたものである。「ジャヌビア」とは、覚えにくいし発音も難しい商品名だと感じたが、ちなみに、ローマ神話の出入り口と扉の神ヤヌス (Janus=英語で1月をいうJanuaryの語源) と、ラテン語のヴィア(via「道」)をくっつけた合成語だそうで、全世界でも「Januvia」との名称で統一しているそうだ。この話を聞いたとたん、私はすんなり覚えてしまった。
小川 晋 先生の講演は、「選択的DPP-4阻害剤の何がうれしいのか。」という最初のパワーポイントから始まった。



(09/11/16月曜分)
昼頃に突然、バイタルネットの横山さんが(注文かけてもいない)新型インフルエンザワクチン15瓶(残りの医療従事者と優先接種対象者30名分)を持ってきた。宮城県からの新型インフルエンザワクチン3回目の配布である。(当院には宮城県からの2回目の配布分は0であった)。宮城県からの通知が添付され、11月18日からの使用分(つまり明後日までは使用不可=物があっても使えない)とのこと。勿論、新型インフルエンザワクチンの納入価は、興和薬品さんと同じく、国の公定価格2,936円/瓶(1mL)である。



(09/11/18水曜分)
本日より、当院でも、ようやく最優先接種対象者医療従事者の次の、優先接種対象者の新型インフルエンザワクチン接種が始まった。しかし、宮城県ホームページ疾病・感染症対策室の新型インフルエンザワクチン関連情報(ほぼ毎日更新)がコロコロ変わるので、対応に大変だ。被接種者の分類の変更(で予約ノートの分類を変更して、書き直しが必要)、接種時期の前倒し予定だったのが確定、2回から1回接種の被接種者の分類による変更、などなどあり、宮城県ホームページ疾病・感染症対策室の新型インフルエンザワクチン関連情報(ほぼ毎週更新)を毎日チェックすることが必須となっている。又、宮城県だけでなく市町村も混乱しており、白石市・蔵王町の「様式2の書類」の差し替え分が、白石市役所より11月17日夕方に届いたばかりで、書類変更に対応するのに、もう大変。
国民の健康を守るためのボランティアとして、国と接種受託契約を結んだ決心も、ゆらんでしまうね。



(09/11/19木曜分)
先週、リットマン高級聴診器(リットマン カーディオロジーV 3128 ブラック =メーカー希望価格35,000円=通販のパネシアンなら22,000円 )のバネが疲労骨折して突然折れ、使えなくなったたので、急遽、あらかじめ待機用意しておいた同機種のリットマン高級聴診器(リットマン カーディオロジーV)を使い始めた。同日注文した同じリットマンの聴診器(リットマン カーディオロジーV)を2本、本日、フクダ電子南東北販売の今野さんが届けてくれた。開業してから、聴診器で、私が一日に成人・小児の聴診・坐位・臥位・立位での水銀柱血圧計を使用した血圧測定(=私はK音しか信頼していない=オシロメトリック法は家庭用の簡便法である)する回数は、国内トップクラスであろう。リットマンの高級聴診器(また最高級聴診器=)でも、私にはバネ部分は消耗品なのである。バネ部分の疲労骨折以外は故障したことはなく、聴診器としては音響的に優れており、私には最高で満足している。リットマン高級聴診器のバネ部分の修理は、元来バネが埋め込まれているので、修理不能。交換部品として「リットマン バイノーラルチューブ=メーカー希望価格26,000円=通販のパネシアンなら16,000円」なるものがあるが、カーディオロジーのチェストピースとの美しい嵌合が難しい。よって、また1本丸ごと買い増し(常に1〜2本は待機品あり)となる。平成8年11月1日に開業して以来、バネ部分の疲労骨折で使い潰したリットマンの高級聴診器は8から9本には上るであろう。使えない聴診器でも、捨てるにも愛着あり、捨てられない。こんな壊れた聴診器を、私は診察室の隠れ棚に、密かにコレクションしているのである。
なお、リットマンの最高級聴診器は、以前に次男が初給料で贈ってくれた、リットマンマスターカーディオロジーブラック&ブラックプレート2161(メーカー希望価格60,000円=通販のパネシアンなら31,600円でTukamoto Kazuhikoの刻印入れてあり800円高)です。



(09/11/21土曜分)
夜は、午後6時から、『ふぐ・浜料理 くるま』で、塚本内科消化器科の第一次忘年会。刺身盛り合わせとフグしゃぶ・フグちり鍋で御満悦。ビールがすすむ。ふだん飲まない日本酒もすすむ。他店のフグ刺しでは、薄すぎて物足りない思いがあるので、この店では鍋用フグを生で刺身で食することにしている。
飲みすぎて、帰ってから血圧が下がりすぎた(起立性低血圧)。



(09/11/27金曜分)
午後は、産業医活動予防医学活動の日。出迎えのバンに、看護婦さん3名と季節性インフルエンザワクチンと処置器具を載せて、白石陽光園さんへ出向く。2時より接種を開始し、約百名の接種を3時過ぎには終える。白石陽光園さんでの長年の集団接種で身に付いたが冴える。被接種者の誘導(白石陽光園の職員さん)・ワクチンシリンジに注射針をセットし0.5mLに調製・皮膚消毒用の酒精綿を用意(ヒロ子さん)・予診表で個人の確認・検温抜けていたら検温して予診表に記入・予診表を参考に問診と必要有れば診察・予診表に接種可能の記入医師名シャチハタ捺印・利き腕の確認(幹子さん)・反対側の上腕伸側皮膚の消毒(幹子さん)・被接種者の確保(白石陽光園の職員さん)・ワクチン接種・接種部を酒精綿で圧迫し、揉んで貰うよう指示(幹子さん)・刺入部のブラッドバンでの保護(葵さん)・接種10分後の血圧測定(白石陽光園の看護師さん)と、流れ作業で行う(太字が私の作業)。終わったところで、白石陽光園の施設長室で暖かいコーヒーを頂き、13分間の待機、ホッとする間もなく帰院。戻ってからの自費カルテへの記入・予診表の綴じ込み・整理の仕事があって、看護婦さん達には、又、案外と大変なのだ。
11月4日のトーカドエナジー白石工場さんに続いての院外医学活動は、私にとっては息抜きとなるが、看護婦さんたちにとっても同様であろう。みな楽しげだ。



院長周辺雑記のページに戻る

▲HOME