院長周辺雑記(56:2011年7月分)




(11/7/4月曜分)
本日18時45分〜21時00分は、 仙台市の宮城県建設産業会館1F大会議室にて、楽しみにしていた第56回仙台消化器内視鏡懇話会】(日本消化器内視鏡学会認定1単位講座)(日本医師会生涯教育認定講座)が開会される予定であったが、東北自動車道仙台宮城・南インター出口渋滞(当方は料金所を有料ETCで早くぬけたいのだが、ランプウェイが約一車線分とせまく、無料被災車と一列に並んで待つため30〜40分の時間のロスとなる)で定刻に行き着けないために、残念ながら参加を見送らざるを得なかった。
会合は、仙台消化器内視鏡懇話会と大塚製薬株式会社の共催にて、参加費1,000円(軽食のサンドイッチ代)で、参加できる。仙台および周辺の消化器内視鏡関係者にとっては、消化器内視鏡関連の知識が近場でアップデートできる絶好の機会であるので、貴重な例会である。
先ず、 話題提供(18:45〜19:00)「消化性潰瘍についての最新の話題」が大塚製薬(株)学術部の後藤真弓先生が講演され、次は仙台市立病院関根仁先生を座長として、ミニレクチャー(19:00〜19:30)『小腸疾患に対するstrategy─カプセル・バルーン内視鏡を中心に─』を講師の仙台厚生病院松田知己先生が講演される。次に、症例検討会(19:30〜21:00)が、コメンテーターを日本病理研究所玉橋信彰先生がつとめられ、 @「疾患症例提示」症例提示を東北労災病院大原秀一先生が、読影を仙台オープン病院前田有紀先生が行い、ついでA「疾患症例提示」症例提示を宮城県立がんセンター野口哲也先生が、読影をJR仙台病院猪股芳文先生が行われる予定であった。



(11/7/19火曜分)
何故か(/10)から突然上昇して、2011年6月28日〜7月19日朝まで、GoogleのPageRankが(/10)となりましたが、2011年7月19日昼より(/10)に落ち着きました。以前は(/10)だったので、結局1ランクの上昇です。グーグルのページランク(外部サイト)とは、全世界のWeb上での、そのサイトページの重要性をロボットが客観的に判定するランク付けで、年に3回ぐらいの改訂があるそうです。グーグルのツールバーにページランク表示の設定をしておくと、いつもリアルタイムにチェックできます。あくまでも、サイトのWeb上での重要性を現すもので、そのサイト内容の正確性・真実性を保障するものでは有りません。



(11/7/19火曜分)
夕方に、院内でPSVTを起こした患者さん(最近は、年に1〜2・3回は起こす)を、当院内でATP10mgワンショットで洞調律に戻すのは(ワンショット直後に2〜5秒位の心静止が起こることがあるから)こわいので、直ちに佐々木幹子看護師さんと救急車に同乗して、いたい血管確保(どうせ病院では翼状針からプラスチックカニューラ針に刺し替えられるので)せず、酸素3L/分だけで(全誘導でST低下強く、相対的心筋虚血=酸素不足状態)、公立刈田綜合病院循環器科の金子順二先生に御願いして、御診療してもらいに行った。刈田病院は当院より約2km位の所にあり、救急車では5分弱で到着する。救急治療室で刈田の看護師さんにプラスチックカニューラ針で血管確保され、心電図モニターを見ながら、金子先生がATP5mg(体重30キロ位なので半量に用量調節)を三方活栓からワンショットして約30秒後には洞調律に戻った。心配していた心静止は生じなかった。金子先生達に御礼して、約1時間ほど点滴室のベッドで呼吸心拍監視装置を付けて、経過観察させていただいたが、再発もなく診療は終了となり、三人はタクシーで当院に戻った(10分で、1,020円ぐらい。大河原町の宮城県南中核病院からだと、20〜30分で、4,350円ぐらい。)。心静止になっても何とか戻す機械・手技と自信はあるのだが、患者さんが患者さん(実は、私の奥さん)なので、びびって刈田病院に御願いした次第。
夕方の診療が大こんらんとなったので、午後6時00分から白石市のパレスリゾート白石蔵王で開催された【白石市医師会学術講演会】は出席能わず残念でした。製品紹介:18:00〜「エンドセリン受容体拮抗薬トラクリア錠62.5mg」アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン。特別講演:18:30〜は、やまきクリニック院長の八巻重雄先生が座長をされ、演者の山形大学医学部内科学第一講座助教の宮本卓也先生が特別講演『肺高血圧症の診断と治療』を行われる予定であった。共催は白石市医師会/アクテリオン ファーマシューティカルズ ジャパン株式会社で、日医生涯教育講座3単位(CC:24浮腫・42胸痛・44心肺停止)は、貰いそこねてしまった。
 [講演要旨(三浦義邦先生による)] 肺高血圧症(Pulmonary hypertension ;PH)は、平均肺動脈圧が25mmHg以上と定義され、様々な要因によって発症する予後不良の疾患である。左心不全や肺疾患に続発するものを除けば稀な疾患である。膠原病に続発するPHは比較的頻度が高く、膠原病はPHの高リスク疾患である。近年の分子生物学の進歩によりその病態が徐々に解明され、肺動脈壁各層の増殖・炎症性疾患であり、血管収縮や血栓形成を来たし、肺高血圧から右心不全を呈する。早期診断が予後改善の重要な鍵である。しかし、肺循環は体循環に比べコンブライアンスが高いため、肺血管床の障害から肺動脈圧上昇を来たすのは比較的病態が進行してからであり、PHの早期診断を困難にしている。早期診断は容易ではないが、PHを鑑別診断の念頭に置き、不定愁訴と取られがちな労作時の息切れや倦怠感を繰り返し訴える際は、心電図、レントゲン、心エコー等のスクリーニング検査を実施する。少しでも疑いがあれば、循環器専門医への紹介を考慮する。確定診断には右心カテーテルとPHを来たす原因疾患の特定を行う。近年PH治療薬は静注エポプロステノールや経口治療薬(エンドセリン受容体桔抗薬、プロスタグランジン製剤(PDE5阻害薬)等の登場により治療成績が改善しつつあるが、依然進行症例の予後は不良である。
 PHに関心を持つ先生方が少しでも増え、スクリーニングの網と眼鏡を広くすることが、稀な疾患の臨床像及び病態の更なる解明と治療成績向上に重要と考えられる。





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